最新ニュース

経済産業省が推進する「ロボットフレンドリーな環境」を実現するためのプロジェクト」に参画したことをお知らせいたします。具体的には、「ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会」の「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」に設置される物流倉庫テクニカルコミッティーに参画し、2021年9月30日より活動を開始いたします。
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〜2021年10月より「習志野PoC Hub」にて効果検証を開始〜 ラピュタロボティクス株式会社(東京都江東区、代表取締役CEO:モーハナラージャ・ガジャン、以下ラピュタロボティクス)は、​​野村不動産株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:松尾大作、以下野村不動産)の実施する物流に係わる様々な課題解決を目指す企業間共創プログラム「Techrum (テクラム)」に参画します。2021年10月より、効果検証拠点である「習志野PoC Hub」にて、野村不動産の物流ソリューション機器パートナー企業とともに、ラピュタロボティクス製ピッキングアシストAMRの 「ラピュタAMR」や、クラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」を活用しながら、物流の自動化(省人化・機械化)をはじめとした物流の課題解決にむけたさまざまな効果検証に取り組んでまいります。 ■Techrum(テクラム)とは https://www.nomura-landport.com/techrum/ 野村不動産株式会社が、⾃動化機器の効率的な活⽤など物流オペレーションを最適化するために2021年4⽉に開始した企業間共創プログラムです。参画企業の連携や組み合わせなどによる課題解決やソリューション開発を同社が運営する物流施設「Landport習志野」(千葉県習志野市)内の「習志野PoC Hub」を効果検証拠点として活⽤し、参画基準にはあえて販路や他企業との連携制限などを設けず、幅広い企業が参画することで荷主や物流企業の様々な課題の解決を目指します。 ※物流施設内の自動化機器を活用して物流課題解決を推進する企業間共創プログラム「Techrum (テクラム)」を 2021年4月より開始 https://www.nomura-re.co.jp/cfiles/news/n2021032301818.pdf ■Techrum(テクラム)参画の背景 ラピュタロボティクスは、自社の資源や技術のみで製品の開発・サービス提供を行う「自前主義」の姿勢をとらず、同社の提供するクラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」を通じて、パートナー企業と共に開発及びサービス提供を行うことを目指しています。これにより、各社は技術の強みを生かすことができ、またサービスを導入するお客様にとっても、特定ベンダーの独自技術に大きく依存することなく、選択肢を広げることが可能になると考えております。また、「rapyuta.io」を活用したソリューションとして、「ラピュタAMR」を提供しています。今回、「Techrum (テクラム)」に参画することで、26社の物流ソリューション機器パートナー企業とともに、さまざまなお客様にラピュタロボティクスの持つ技術やサービスを活用いただくことで、お客様の選択肢を増やすきっかけを作り、ロジスティクスの革新をリードしていきたいと考えています。 ラピュタロボティクスは、今後もロボットを連携させることで、人々の生活を豊かにすることを目指し、取り組みを加速してまいります。…
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ラピュタロボティクス株式会社はLinkedInが開催する「LinkedIn Top Startups 2021」にて2位に選出されたことをお知らせいたします。
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ラピュタロボティクスでは、ピッキングアシスタントロボット「ラピュタAMR」のデモを行っております。ご希望のお客様をオフィスにお招きして、1時間程度のプログラムを実機を動かしながら体験していただくコースです。 <デモ体験プログラム> 1 プレゼンテーション(弊社の紹介、ラピュタARMのご説明) 20分 2 ラピュタAMR デモ (実機のご説明、ピッキングデモ) 30分 3 質疑応答 10分 プレゼンテーションでは、座学により弊社の紹介やラピュタAMRについてご説明します。ラピュタAMRを支えているのは、ロボティクスプラットフォーム「rapyuta.io」や、群制御AIといった弊社独自の技術です。運用画面や導入に向けたシミュレーションなどを画面をお見せしながらご紹介。みなさま真剣にメモを取りながら熱心なご様子です。 製品をご理解いただいたところで、実機のデモに移ります。まずは製品をお見せしながら、具体的に特長をご説明。その後、倉庫同様に棚を用いて、どのようにピッキングするかをお見せします。もちろん、実際に体験していただくことも可能です。 ピッキングの操作や、一人に対して複数台のラピュタAMRが対応する群制御の様子は動画でご覧ください。今回のデモでは、作業スタッフ一人に対して、3台のラピュタAMRが稼働。ピッキングが完了すると、次の棚への指示が表示され、そこには別のラピュタAMRが待機しています。 ぜひ、ラピュタロボティクスのオフィスにて、実際のデモをご覧ください。 →お申し込み、お問い合わせはこちら…
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「ロジスティクス4.0 物流の創造的革新 (日経文庫)」の著者であり、ロジスティクスやサプライチェーン分野の知見が深い小野塚 征志さんに、変わりゆく物流ロボットを取り巻く世界についてお話を伺うインタビュートークの第3弾をお送りします。 ・「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第1回:ロジスティクス4.0の起源と最新事情 ・「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第2回:日本の物流クオリティと世界の物流標準 小野塚さんはドイツを本拠とする、欧州最大の経営戦略コンサルティング会社「ローランド・ベルガー」のパートナーです。 第3回目となる今回は、投資判断について重要な、中長期的な視点と、ロボットの普及で変わりゆく社会の姿について教えていただきました。 ・第6回 もはや自動化&ロボット化は必然の流れに! 物流の新たな世界「ロジスティクス4.0」を読み解く ロボットへの投資、意外な視点 Q. 協調型ロボットの導入・投資について、「短期での投資回収を前提としないこと」と「導入による波及的効果を評価する」という提言が書籍でもありました。ただ実際の現場ではどうしても「投資回収の期間」を見ることが多く、ロボット導入のROIをどのように考えるべきかと聞かれることも多いと思います。「中長期の視点」をどのようなステップで考えるべきでしょうか? 小野塚 意外と見落としがちなのですが、導入する側は、賃金だけではなく、求人費用などの採用コストも見るべき、ということです。ここが意外に中長期で見ると大きな額になります。当たり前ですが、ロボットだと採用コストはいりません。もちろん導入時は初期投資が結構かかります。全体設計とか、運用のトライ&エラーで思うような効果出ないなど、ですね。ところが、ひとつ目の拠点で苦労した分、2カ所目、3カ所目は知見がたまっているため、早い段階でスムーズに動き始めるから、導入コストがかなり下がります。そのため、ひとつの場所のROIで判断するのでなく、複数拠点への展開を前提としたROIを考えることも重要です。10の物流センターで導入することを前提にROIを見れば、十分な投資対効果を見込める可能性が大いにあるからです。 「バージョンアップサービス」の効果 Q. 逆に既存の物流ロボットのサービスで、ここが良ければもっと費用対効果があがるのに…というポイントなどはありますか? 小野塚 ユーザー目線で考えると、サブスクリプションモデルの費用形態であっても、バージョンアップがあったらロボット自体を更新できるオプションサービスがほしいですね。通常は、一度バージョン1で導入したら、当然ながらずっと1のままです。これを、月額の範囲内でバージョンを更新してもらえると顧客側にメリットがあります。これはベンダー側にとっても、旧世代のものでのトラブルやクレームも減りますし、どのようにロボットが使われたかデータのフィードバックがあり、次の開発に活かせます。ラピュタAMRの場合、定期的にではなく、リアルタイムで情報が送られるプラットフォームがすでに稼働しているので、ほかのロボットとも繋がる状況にいち早くもっていけるといいですね。 物流ロボットが普及すると倉庫ビジネスが変わる Q. ロジスティクス4.0の中では、「物流の装置産業化」のフェーズまでがいったんのゴールだと認識しています。物流倉庫はロボット化していきつつありますが、特に日本の倉庫では、これからどのような形の「装置産業化」が進むとお考えでしょうか。 小野塚 極端に言えばですが、まずオペレーション面では、もともとすべて人が作業していたところが自動倉庫になったり、足元では、フレキシブルに導入が可能なAMRやGTPが動き回っていたりします。その先には人なしで出荷や在庫管理ができるセンターが登場する。このイメージが、ロジスティクス4.0の前半部分です。そのようになった瞬間、例えば、物流センターの立地条件が変わってくると思うんです。 ECの集荷センターがある場所は、都心よりも千葉の市川や埼玉の国道沿いなど、交通の便が比較的良くて、住宅地が近く、主婦層を中心に人を多く集められるところが多いです。それだけに地代や賃料も高い。それを物流コストにのせて提供しているわけです。例えば全作業の95%超をロボットに任せられるようになったら、地代の高い場所にセンターをつくる必要がなくなりますね。極端な話、交通の便はいいけど人はあまり住んでいない場所など、地代がかからないところに作れてしまう。こうしてセンターを作る場所が変わってくると、デベロッパーのビジネスも変わっていきます。建物を建てて貸すだけでなく、そこにロボットも一緒に置いて貸し出すようになるかもしれない。やがては「貸す」のではなく、「入出荷料をもらう」というビジネスに変貌しているかもしれません。究極的には、物流施設のデベロッパーが倉庫事業者になっていることも考えられるのです。 IT革命同様「普及したものに対するサービス」はロボット社会でも 小野塚 ロジスティクス4.0の前半は、ロボット、自動運転が普及するのですが、テクノロジーが当たり前になった瞬間、その先で戦い方がガラリと転換します。業界の垣根や立地条件が変わってくるのです。 わかりやすい例は、インターネットです。Windows95が発売された1995年は、日本の「インターネット元年」だったと言われています。当時、インターネットがつかえた人は、全体の5%もいませんでした。同じ年の阪神淡路大震災で、携帯電話をもっていた方はほとんどいなかった。でも持っていた方は、固定電話が寸断されていたときに電話がつながって、大活躍したと聞きます。今、大震災があったら、その携帯電話は絶対つながらないですよね。当たり前のように普及したものが、今度は真逆の立場になっているんです。2005年になってインターネットの利用率が7割になった。するとこの後多くの通信サービスが始まります。iPhoneが日本で売り出されたのが2008年。その後に普及するのが、Twitter、Facebook、LINE、インスタといったSNSです。インターネットの普及によりスマホが登場し、スマホの利用を前提としたビジネスが広がったわけです。 そう考えると、物流のロボティクス化というのも、同じような展開が想像できます。これから5~10年は、ロボット自体がどんどん普及するステージ。徐々に装置産業化していくプロセスです。2030年からの10年は、ロボットがたくさんあることが前提のビジネスが間違いなく広がります。「複数の規格や役割のロボットを同時にコントロールしますよ」などのソリューションは、まさにその最たるものになるでしょう。 インターネットでも、実際に便利さを享受できるようになったのは、2005年以前ではなく、以降なんです。光ファイバー網をひいて、メールが使える便利さが広がる一方で、一部ではFAXを使っているという世界が今でもあります。とはいえ、今はスマホがないと待ち合わせができないどころか、新型コロナウイルスのワクチンすらもLINEを使って予約する。こんなことは10年前には考えられませんでした。 同様に、物流でも変化が実感できるようになるのは、2030年以降。そこから第2ステージがはじまる、というのが私の認識です。 2030年までは、再配達とかは変わらないけれど、それ以降は、ドローン配送が当たり前になり、家はもちろん、キャンプ場にも食材を直送してくれるような世の中がやってくるんじゃないでしょうか。 【この連載の記事】 「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第1回:ロジスティクス4.0の起源と最新事情 「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第2回:日本の物流クオリティと世界の物流標準 「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第3回:物流ロボットへの投資判断…
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書籍「ロジスティクス4.0 -物流の創造的革新」(日経文庫)の著者であり、ロジスティクスやサプライチェーン分野の知見が深い小野塚 征志さんに、変わりゆく物流ロボットを取り巻く世界についてお話を伺うインタビュートークの第2弾をお送りします。
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物流ロボットの導入を検討する際に必要な、未来の予測や今起こりつつある変化については、先日「ロジスティクス4.0」というキーワードをテーマでご紹介しました。 ・第6回 もはや自動化&ロボット化は必然の流れに!物流の新たな世界「ロジスティクス4.0」を読み解く その際にご紹介した書籍「ロジスティクス4.0 -物流の創造的革新」(日経文庫)の著者であり、ロジスティクスやサプライチェーン分野の知見が深い小野塚 征志さんに、変わりゆく物流ロボットを取り巻く世界についてお話を伺う機会を得ました。そこで、書籍には載っていなかった情報や、最新の物流業界の変化をテーマに、今回より数回に渡ってインタビュートークをご紹介したいと思います。 小野塚さんはドイツを本拠とする、欧州最大の経営戦略コンサルティング会社「ローランド・ベルガー」のパートナーです。物流ロボットの導入に関する疑問や情報について、コンサル目線でロジカルに解説してくれました。 第1回目となる今回は、ロジスティクス4.0のそもそもの起源と、書籍で語っていた当時から2年半後の世界に、何がどう実現しているのかを、未来予想図の答え合わせのように語っていただきました。 事業効率化の入口は「物流のコストカット」に隠されている Q. 小野塚さん自身のキャリアについて少しご紹介ください。また経歴の中で、特にロジスティクス分野の知見を深めたご経験などを教えてください 小野塚 私自身は、2007年にローランド・ベルガーに入社しました。当社は経営戦略のご支援をさせていただく会社なので、自動車メーカー、機械メーカー、小売、ヘルスケア、商社、金融機関、ファンドにもクライアント企業がいて、経営にかかわること全般、中期経営計画の策定、M&A戦略の策定、マーケテイングの支援などを行っています。私はその中でも物流やサプライチェーンの分野を担当しています。 戦略コンサルにいると、その年に起こった出来事に対応するため、各企業が戦略を変えていくことを俯瞰して見ることができます。例えばリーマンショックの時には、人員削減、工場閉鎖など、コスト削減に関わる構造改革の相談が1~2年続きました。コロナ禍では、事業の分離・分割や、M&Aに関わる相談が多かったです。その中で興味深いのが、例えば3直2交代制だったのを2直2交代制にして、設備も一部閉鎖して、コストを抜本的に削減しています…など、コスト削減をギリギリまでやっているのに、なぜか「物流コストを下げられていない」ということが多かったんです。メーカーの場合、生産コストが多くの部分を占めるので、通常は調達費をまずきっちりチェックしていきます。そして、人件費、生産設備、減価償却を順に見ていく。その他を見ていくと、通信費や旅費交通費はだいたい売上の1~2%なので、頑張って削ってもたかがしれています。そこで目が行くのが5~6%を占める物流費。5~6%のうち2割下げれば、営業利益が1%増えるわけです。コストの大部分を占める調達費は、徹底的にチェックしているので、コンサルで入っても削減余地は限られる。それより、物流コストを削減するほうが、はるかに効果が大きい、というケースがこれまでたくさんありました。なので、私はどうやれば物流コストをより大きく削減できるか、クライアント企業の構造改革を推進するたびにノウハウを蓄積し、次々と実行にうつして行きました。 どんな会社もそうですが、実は物流のような「本業じゃないところ」にコスト削減や効率化の入口があるものです。日本全体としてこの入口を見逃しているなら、大きな損失です。たとえば、「積載率が低く配送効率が悪い」ということは、ムダにCO2を排出していて環境にも良くない…とつながっていきます。物流をテーマにいろいろな改革をすることは、日本にとってもとても良いことだし、なおかつ手を付けられていないから、ポテンシャルが大きいなと考えています。 ドイツ政府の戦略が由来の「ロジスティクス4.0」 Q. 物流のコストカットに、それだけのポテンシャルがあるとは、目からウロコです。さて、このロジスティクス4.0(以下、ロジ4.0)の考え方は、どのようにして生まれたのでしょうか? 小野塚 もともと「4.0」というキーワードは、製造業のコンピュータ化を促進した、ドイツ連邦政府のハイテク戦略プロジェクトに由来した「インダストリー4.0」が元ネタです。弊社の本国はドイツですが、名誉会長のローランド・ベルガー氏が、メルケル首相の顧問で、このプロジェクトに参加している中で、インダストリー(ドイツ語ではインダストリエ)4.0という用語が生まれました。このインダストリー4.0において、重要なターゲットのひとつと言われていたのが、「マス・カスタマイゼーションの実現」でした。これは、いろいろなものがフレキシブルにつくれて、多品種少量生産でいろんな場所で使えるようにしていきましょう、というものです。旧来型の大量生産とはまったく違ったモノづくりの文化がやってきますという内容だったのですが、ここで必要になるのが、ビッグデータ、AI、センサリングに加えて、「ロジスティクス」を1段上のレベルに格上げしないといけないですということで、インダストリー4.0の中で明確に「ロジスティクス4.0」と書かれました。言葉の起源としてはここがスタートです。ただ、インダストリー4.0は製造業の革新をテーマとしていたので、言葉として記載はあったのですが、「ロジスティクス4.0」の明確な定義はなかったのです。それを2015年に改めて定義し、セミナーなどでお話したり、専門誌に寄稿していたりしたのですが、2018年にこれを書籍にしませんか?と日経からオファーがあったという形ですね。 書籍で書かれた近未来予想図「2年半後の答え合わせ」 Q. ロジスティクス4.0の中で書かれている、物流倉庫におけるロボット化ですが、書籍を上梓された2019年当時と現在での違い、最新の見解についてお聞かせください。(例:棚搬送型ロボット→協調型ロボットへのニーズのシフト…、など) 小野塚 2019年当時、物流ロボットといえばGTP(Goods To Person)が主流でAMR(Autonomous Mobile Robot)が少しずつ出始めていたくらいでしたが、広まるにはハードルがある状況でした。どちらかというと、ZMPのキャリロ(https://www.zmp.co.jp/carriro)のように人間を自動追従するか、パワースーツのように人間を補助するほうが、投資しやすくコスパがでやすいという状況でしたね。 また、ロボットに適応できる物流センターとなると、条件的に少なくなるという認識もありました。とはいえ、「いつかブレイクするときがくるだろう」とそのタイミングを見ていましたが、この1~2年で急激に時間が進みました。今や、安いけど労働生産性の向上が思ったほどなかった自動追従ロボットを選ぶ企業は少なくなりました。変わって台頭しているのが、センターの環境ごと投資して一気に自動化するGTPか、導入実績が増え性能もあがり投資がしやすいAMRの2択に絞られました。特にAMRはオペレーションが確立されてきており、見極めやすくなりました。さらにいまは、投資対効果が得やすくなっています。書籍を書いた当時は「2025年までには普及しやすい土壌ができるだろう」と思っていたのですが、2021年のいま、ある領域においては、一気に普及が進んでもおかしくない状況になっているな、と思いますね。 AMRのポテンシャルが変える物流倉庫の効率化 Q. 日本の倉庫では、中国の大倉庫などに比べると規模が小さな倉庫に多品種の商品がストックされるなど、独特なロケーション事情があります。こういった部分にラピュタロボティクスが対応し始めています。これが今後、世界の倉庫&物流にどのような影響を及ぼすか、ご見解をお聞かせください。 小野塚 まず大前提として、そもそもGTPとAMRが活躍する領域は異なります。GTPは新築の倉庫で、作業者の人数が少ない中、一から構築しなければならないケースに向きます。中国やインドの大規模倉庫はGTPにフィットしやすい。逆に先進国や、マテハン機器などのレガシー(=既存マテハンやスタッフ)があるところはAMRが向く…などは一般的によく言われていることですね。それに加えて2つポイントがあるとすれば、GTPの場合は「ロボットはロボット、人は人」。GTPは、人がどんなに頑張っても、ロボットの生産性があがらないし、ロボットがどんなに頑張っても、人の生産性があがらない。だから、GTPには進化に限界があると言えます。 ところがAMRは、ロボットと人が協働し、融合することで効率や生産性の限界を突破できるポテンシャルが多分にあります。たとえば指示の仕方をもっと高度化するために、音声認識やイヤホンで指令が出せるとか、スマートグラスで相互にコミュニケーションができるようにするとか、効率化をもっと突き詰められる可能性を十二分に持っているのです。 いずれは「すべての物流センターが自動ロボット化」する日がくるかもしれません。ただ、今から10年ではそれは無理で、やはり20年はかかるでしょう。であれば、現状の設備やスタッフをロボットと融合させていくAMRのほうが、現状から無理なく効率を追求できるのです。レガシーがある国ではAMR、そうでない新興国はGTPがいいと言われる理由がここにあります。 またAMR自体が持つもうひとつのポテンシャルは、物流センター以外の部分で活躍できることです。GTPはあくまで物流倉庫の中だけに特化して、棚ごと持ってきてくれるだけで、飲食店のサービスロボットとして使う要素はないですよね。AMRは飲食店、ホテル、宅配センター、何なら公道など、どこでも使えるポテンシャルがあるから、用途が違っていてもそれぞれの利用先ごとに開発・運用の知見を蓄積でき、それを共有することで、技術を日進月歩で進化させられます。特殊な領域限定で使うGTPとは、この点は比べ物になりません。特に細かな希望要求が多い日本の物流現場で鍛えられたAMRは、そのノウハウごと標準化して海外に持っていければ、すごく可能性があると思っています。 【この連載の記事】・「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第1回:ロジスティクス4.0の起源と最新事情・「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第2回:日本の物流クオリティと世界の物流標準・「ロジスティクス4.0」×協働ロボット最前線 第3回:物流ロボットへの投資判断…
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ラピュタロボティクス株式会社(東京都江東区、代表取締役CEO:モーハナラージャ・ガジャン、以下ラピュタロボティクス)は、国⽴研究開発法⼈科学技術振興機構(JST)、国⽴研究開発法⼈新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主催する「大学発ベンチャー表彰2021」において、「新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞(NEDO理事長賞)」を受賞したことをお知らせいたします。 クラウドロボティクス・プラットフォームを活用し、物流現場におけるロボティクスの普及を加速させるベンチャー企業であるラピュタロボティクスが、物流市場における顧客ニーズを的確に把握し、最適なソリューション提供をハード及びソフトの両面から確実に行えている点を評価いただき、今回の受賞となりました。 ■「大学発ベンチャー表彰」とは 「大学発ベンチャー表彰」は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構と国立研究開発法人科学技術振興機構が2014年度に開始した制度です。大学や高等専門学校、国立研究開発法人の成果を活用して起業したベンチャーのうち、今後の活躍が期待される優れた大学発ベンチャーや、特にその成長に寄与した大学や企業などを表彰します。これを通じて、大学などの研究開発成果を用いた起業と起業後の挑戦的な取り組みや、大学発ベンチャーへの支援などをより一層促進することを目的としています。 大学発ベンチャー表彰ホームページ https://www.jst.go.jp/aas 「大学発ベンチャー表彰2021」受賞者を決定(プレスリリース) https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101464.html ラピュタロボティクスは、今後もロボットを連携させることで、人々の生活を豊かにすることを目指し、取り組みを加速してまいります。…
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〜マイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤーではアワードを受賞〜 ラピュタロボティクス株式会社(東京都江東区、代表取締役CEO:モーハナラージャ・ガジャン、以下ラピュタロボティクス)は、マイクロソフトコーポレーション(米国ワシントン州、以下マイクロソフト)が開催する「2021 Microsoft Partner of the Year 」のRising Azure Technologyアワードにてファイナリストに選出されました。また、日本マイクロソフト株式会社 が開催するマイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー 2021のRising Azure Technology アワードを受賞しました。今回のファイナリスト選出および受賞は、Microsoft Azureを活用して運用されている弊社のクラウドロボティクス・プラットフォーム「rapyuta.io」及びピッキングアシストAMRとしては日本で初めて商用化を実現したラピュタAMRが評価されたものです。 ■ファイナリスト選出およびジャパンアワード受賞コメント(ラピュタロボティクス代表取締役CEO モーハナラージャ・ガジャン)今回、全世界から4,400件以上の応募があったMicrosoft Partner of the YearのRising Azure Technologyアワードのファイナリストに選ばれたこと、またマイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー 2021のRising Azure Technology アワードを受賞したことを大変光栄に思います。我々は、オープンなコラボレーションこそが黎明期にあり複雑性の高いロボティクス業界の成長を促し、誰でもロボットを使える世界を実現することに繋がると信じています。これからより一層パートナー様との連携を加速する為に、マイクロソフト様とのコラボレーションに期待しています。 ■日本マイクロソフト株式会社執行役員常務パートナー事業本部長檜山太郎様からのコメント「マイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー…
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前回、Kazさんについて取り上げた【ラピュタではたらく人々】、2回目のインタビューはエンジニアチームで働くYuさんをご紹介します。
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ビジネス部門マネージャー  相澤和宏 (KAZUHIRO AIZAWA)インタビュー
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物流ロボット、協働ロボットを導入しようとする際は、投資について長期的な計画を考えねばなりません。 ところが、投資のタイミングや、どの技術がスタンダードになるか… など、詳細で正確な未来予測は不可能であるがゆえ、アクションを起こすまでにどうしても検討の時間がかかってしまいます。 しかし、物流の自動化という流れが、もはや止めることのできない「必然の流れ」だとしたら、いま長考するのは効率と費用のロスに繋がります。 そんな中、物流を取り巻く環境とビジネスが、今後どのようになっていくかを予測しているキーワードがあります。それが「ロジスティクス4.0」です。 今回は、中長期的な投資戦略のために必ず知っておきたいこのキーワードについて解説していきます。自動化&省人化をスピーディに決断へと導くヒントにしていただければと思います。 「ロジスティクス4.0」とは? 「ロジスティクス4.0」は、近代の物流におけるイノベーションの変遷を表したものです。その概念はすでに情報として知っている方もいらっしゃるかもしれませんが、かんたんにご紹介していきましょう。まずは20世紀初頭に起こった輸送の機械化「ロジスティクス1.0」から、順に物流の変遷を追いかけます。 ◎20世紀初頭【ロジスティクス1.0】→輸送の機械化・トラックや鉄道による陸上輸送の高速化&大容量化・汽船&機船の普及による海上輸送の拡大 ◎1950~60年代【ロジスティクス2.0】→荷役の自動化・フォークリフトの普及、自動倉庫の実用化・海上輸送のコンテナ化による海陸一貫輸送の実現 ◎1980~90年代【ロジスティクス3.0】→管理・処理のシステム化・WMS(在庫管理システム)、TMS(輸配送管理システム)などの物流管理システムの導入&活用・NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)などによる各種手続処理の電子化 ◎2020年~【ロジスティクス4.0】→物流の装置産業化・倉庫ロボットや自動運転などの普及による省人化・サプライチェーン全体で物流機能がつながることでの標準化 ロジスティクス1.0~3.0については詳細な解説は専門書籍などが詳しく解説しているのでここでは省きます。注目すべきは、ロジスティクス4.0についてです。たとえば輸送面での「省人化」は、日本をはじめとして各国でドライバーが不足を背景に研究・開発が進んでいます。トラック輸送にかかる人件費コストを下げると、物流コスト全体が下がるため、実現すればインパクトは大きいと言えます。そのため世界のトラックメーカーはこぞって自動運転技術の開発に注力しているのです。また海上輸送の世界でも、世界的に船員が不足していることから、遠隔操縦での自動運航船も開発されています。さらに、大型輸送のその先、いわゆる配送のラストワンマイルを省人化する研究も進み、ドローンの活用や自走式ロボットの開発も実現可能なラインまであと少しというところです。 このように輸送に関しては、人不足とコストダウンというクリティカルな要素を抱えているため、先行して研究開発が進んでおり、近い将来、確実に自動化が進んでいくと言えそうです。 荷役分野&倉庫管理はすでに自動化&省人化が進んでいる! 輸送よりひと足早く、荷役分野や倉庫管理ではすでに省人化が進んでいる、というのは過去記事などでもご紹介しています。 ※関連記事・物流現場の人手不足を解消する「物流ロボット」の正体とは?・働き手不足の現場でピッキングロボットが走りまわっている!?物流業界に起きている現実 数年前から徐々に盛り上がってきていた物流ロボットの需要は、この1~2年のコロナ禍の中で急速に拡大し、合わせて実用面を満たしたロボットやソリューションの研究開発も進行。物流業界による「省人化」「省力化」への取り組みが、急ピッチで進行しているのです。 ただし、物流倉庫に関しては、すべての倉庫を同じようにとらえて自動化していくと、条件によってはデメリットがあることも課題として見えてきています。例えば、Amazonの倉庫などで使われている棚搬送ロボット(GTP)やオート倉庫は、一定条件を満たした大型物流倉庫だと費用対効果が高いのですが、規模の大きな投資を必要とするため、中小規模の倉庫だと費用対効果が低いと言われています。むしろこうした中小規模の倉庫では、既存のスタッフの作業効率を大幅にアップするための「協働ロボット」で、ピッキングプロセスを省人化する方が向いています。こちらであればマテハンもそのまま使えてもっとも現実的で、導入実績も増加傾向にあります。 物流ロボットに関しては、よりスムーズな倉庫導入をするためのノウハウ蓄積も始まっているのです。 ※関連記事・物流ロボットをどうやったら導入できるのか?社内検討編 ロジスティクス4.0で起こるのは「物流の装置産業化」と「脱労働集約」 ロジスティクス4.0で言われている「省人化」はすでに深く進行していると言えます。省人化と自動化が進むことによって、運ぶ、荷役する、梱包する、手配する…といった物流の基本オペレーションは、「人の介在をほとんど必要としないインフラ的機能」にトランフォームしていきます。これは人間が労働集約からの脱却を果たしていくこととなります。また物流がこうした「装置産業」となっていくと、これまで属人的だったノウハウは形式知化していき、機械やシステムに置き換わっていきます。物流がインフラ的な機能になることで、物流という枠組みは特定の企業や個人が占有するものではなく、広くシェアされる存在へと変貌することも、ロジスティクス4.0では示唆されています。物流が標準化され、属社的な仕組みが破壊されていくことはすでに遠い未来の話ではありません。物流会社にとっては、「ロジスティクス 4.0」は、積み上げた既存の ビジネスモデルに対する「破壊的脅威」であると同時に、今までにはない飛躍的な成長の土台となる、革新的なチャンスにもなるかもしれません。 「倉庫へのロボット導入」が4.0の世界への入り口 まさに動き始めているロジスティック4.0。社会インフラとなって人類の共通基盤になる…というのはもう少し先のことかもしれませんが、省人化の流れはすでに大きく動き出しています。その中で、自社倉庫での物流ロボット導入に向けて、まずは検討フェーズに入っている方も多いのではないかと思います。ただ、「どの技術がスタンダードになるか」「どの企業・製品が勝ち残るのか」「投資のタイミング」といった展望は、現時点では正確な予測が不可能です。そのため、まずは自社全体のビジョンをいったん見定めつつ、より中長期の視点で投資の検討を進めるべきです。 もうひとつ、仮に省人化に向けて投資を決めたとして、急激なスピードで現場を変化させるのは、既存の配送クオリティ維持という意味でも、倉庫全体にとてつもない負担をかけることになります。このあたりのスケール感とスピード感も考えねばなりません。 そんな中、近年注目されているのが、人とともに働く協働ロボット「AMR」の段階的導入です。まずは先々を見据えテストのための「先行投資」としても考えられることから、中小の倉庫での問い合わせが増加傾向です。現有のマテハンと人財をそのまま活用しながら、省人化、省力化をスムーズに進めていける、現時点での“折衷案”として、AMRはちょうどいいポジションにあると言ってもよいでしょう。 ※関連記事AMR導入事例:日本通運様・物流業界が「協働ロボット」で変わる!日本通運の現場に見る、物流ロボット導入のリアルAMR導入事例:佐川グローバルロジスティクス様・AMR導入後、短期間での生産性アップを実現!協働ロボットがもたらす、3PL倉庫の省人化&省力化 参考書籍ロジスティクス4.0 物流の創造的革新 (日経文庫)小野塚 征志 (著)…
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