Use Case

アスクル株式会社(後編)

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物流
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自社物流

綿密な計画と現場の最適化で生産性が約2倍に!
大規模工事なしで実現するAMRとの”現実的協業”(後編)

物流倉庫の改善を目指して協働ロボットの導入を検討されている企業担当の方々にとって、実際に導入を進めている企業の事例はとても参考になります。ここでは実際のラピュタAMR導入事例について、インタビューを交えて「AMR導入のホントのところ」をご紹介していきます。


アスクル株式会社
アスクルバリューセンター日高(AVC日高)

業種:自社EC
AMR導入台数:34台
AMR稼働日:2022年4月~


前編はこちら

今回紹介している事例は、事業所向け通販や、個人向けの通販などを手掛けているアスクル株式会社です。
今回導入したのは、個人向け通販「LOHACO」(ロハコ)の東日本メイン拠点となる、埼玉県の「アスクルバリューセンター 日高」。広大な敷地の中にある、700坪ものエリアに34台ものラピュタPA-AMRを導入し、運用しています。
2020年からAMR導入の検討をはじめ、2022年春より本格稼働を開始。その間の綿密なシミュレーションと要件のブラッシュアップにより、運用開始直後から短期間で現場とAMRとの協業がフィット。導入4ヶ月あまりで早くも導入前に行ったシミュレーションを上回る、高いパフォーマンスを出しています。
インタビューの後編では、検討を重ねて決定したラピュタPA-AMRを、実際に現場に導入するところから、現場でさまざまな工夫を重ねて、想定以上のパフォーマンスを実現するまでの経緯についてもお伺いしました。

Q. 導入前の事前シミュレーションで感じたラピュタPA-AMRの率直な感想などをお聞かせください

ラピュタPA-AMRの実績は、比較的規模が中規模〜小規模の倉庫が多かったので、規模がより広いアスクルの倉庫で、同じような生産性が出るのかがわかりませんでした。
そのため、事前シミュレーションはしっかり実施しました。ただし、実際の人の動きまではシミュレーションできないので、これまでの導入経験に基づき、「発生するであろう人の動き」も加味し、想定の生産性の数値をはじき出していきました。またこのパフォーマンス予測を根拠として、費用対効果の最低ラインを保証する「生産性連動型の料金形態」を提案し、了承いただいたことで、導入コストに見合う内容になりました。おかげで当社の投資回収基準にフィットするものができたと思います。

Q. AMR導入にあたって、ロケーションの変更・調整などは、どの程度ありましたか?

前提条件のところでもお話したように、大規模な環境変更ができないシチュエーションでしたので、AMRの担当ゾーン内はほとんど動かしていません。行ったのは、シミュレーションを元にラックの配置を少し動かすことや、オリコンの積み下ろし箇所を拡大する、ロボットの通路を確保するなどの微調整がほとんどでした。大きなロケーションの変更はしていないですね。
また既存のWMSとのデータ連携も、事前の連携テストを行っていたために、問題なくスムーズに進みました。

Q. 実際の現場での受け入れの反応についてお聞かせください。

従来のピッキング方式と比べると、基本ピッカーの手はフリーになっているというのが、やはりプラスに受け取られていました。またピッカーは女性が多く、従来は集荷エリアでは自分で重いオリコンを持ち上げてコンベアに投入していました。
それがAMRを導入することで、重いものの上げ下ろしの場所には荷降ろし専門のスタッフを配置し、ピッカーはピッキングに集中できるよう、作業を完全分業化できました。
これも、シミュレーションでどれくらいのオリコンの上げ下ろしが発生するのかが事前に予測できたので、集荷場所に専任の担当を用意した方が効率良いことがわかりました。
また、ピッカーの歩行距離に関しては、総移動距離は変わらないかもしれませんが、その中でのピッキングの密度が高くなるので、結果として生産性が上がります。またAMRが次に行く箇所でもっとも近いところを指示するので、効率よく移動できるようになっていますね。ピッキングとピッキングの間の歩行距離が短くなっている、というイメージです。

Keypoint:柔軟な現場操作でAMRを動きやすくすると時間のロスが激減!

Q. 現場スタッフの皆さんへのトレーニングは、どのように行われましたか?

まず、AMRとは何ぞや?というところから実際の作業内容の概要までを、管理担当スタッフと、メインの作業者に対して「キーユーザートレーニング」という形で、ラピュタさんに 2 回開催してもらいました。ただ、これだけでは全員をカバーできていないので、そのあと本番稼働前までにOJT形式で、担当者全員がAMRに触れられる場を設けて本番に臨みました。OJTは10日間くらいで、最初は5台、その後10台と少しずつ台数を増やし、時間も午前中の2時間だけなど、段階的にすすめていきましたね。

Q.運用の中で行っている独自の工夫などされていますか?

渋滞発生時には「ここで作業」ボタンを使用することで手待ちの発生を回避しています。
また、渋滞して困っているAMRがいたら、現場で人が臨機応変に対応できるようにしています。具体的には「ここで作業ボタン」と「手動モード」を使って、混雑時になっても生産性をあげられるように工夫しています。
また、 2 つのゾーン間をAMRが移動するときに、その間の部分で滞留が発生しやすかったのですが、この渋滞が起こると、ピッカーが次に指示された場所にいっても、AMRが到着していない、ということが起こります。それで、渋滞解消のために、ラピュタの担当の方と相談して一方通行のような交通ルールを後から設定していただきました。このルート設定でAMRが円滑に走行できるようになりピッカーがAMRを待つという時間のロスを削減できたと思います。

Q.事前シミュレーションと、AMR導入後の生産性を比較して、現在どのような違いが出ていますか

渋滞回避やマップの変更など、細かな変更は開始直後からずっと行なっており、当初想定していた生産性はだいたい実現できている状態です。ほぼ目論見どおりになっていますね。本格稼働から4か月で実現できています。

Q.ラピュタとの協業について、どのようなサポートがあったかをお聞かせください

稼働初期の頃はエラーでロボットが止まるようなことも何度かありましたが、エラー件数がある程度減るまで、2ヶ月くらいはずっとオンサイトしてもらいました。365日動いている現場ですが、土日も対応していただいたのがありがたかったです。現在はエラー件数が減ったので、現場での対応は週1回と作業は減っていますが、必要なときにすぐにサポートしてもらえるので助かっています。

Q.実際に運用する中で感じたメリット・デメリットなどがあればお聞かせください。

ロボットの待機時間等のログデータが現在はありませんが、今後はそういったラピュタ側でしか取れないログデータも取得できるようにしていただき、ログを解析して、データに基づいた改善をご提案いただけると良いと思っています。
また、ハード面での希望を言うと、オリコンをコンベアに投入するという作業は今も人が行っていますが、この作業も自動化できるとうれしいですね。なかなか夢物語かもしれませんが(笑)

Q.導入を経験した立場から見て、「AMRが活躍できる倉庫の環境」のポイントを3つ教えてください。

「人海戦術でやっている倉庫」
「既存のマテハンやレイアウトを大きく動かせない」
「取り扱い商品の大きさは片手でオリコンに入るくらいのもの」
こういった条件だと、AMRは比較的ライトに導入できて、結果を出しやすいソリューションだと考えています。

Q.今後御社では、ほかの拠点などで、AMRの導入拡大は検討されていますか?

AVC日高と同じく、台車とハンディでピッキングしているほかの拠点での導入を検討したいところです。ただ、拠点ごとにシステムやピッキング方式に違いがあり、たとえばオリコンがエリアをまたいでリレーされる現場などではオペレーションに工夫が必要なので慎重に対応すべき部分があります。
また、通路幅が狭い現場も多いので、全面的なレイアウト変更が必要など、解決すべき課題もいくつかあります。
ほかの現場のスタッフがAVC日高を視察して、ぜひ導入したいという声も出ているので、今後前向きに検討していきたいと考えています。

<後編総括>

AMR導入は課題解決のスタートラインです。導入後もその動きをつぶさに観察して新たな課題を発見し、現場の創意工夫によって、短期間で約2倍の生産性を実現したアスクルの事例でした。ラピュタPA-AMR導入後も当社スタッフが現場によりそい、精度の高い調整を行うことで、お客様の目標を実現するお手伝いをいたします。

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