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1回目となる今回は、物流の現場、特に倉庫の中で活躍する物流ロボット (倉庫ロボット) についてです。 いま、どんなロボットの種類があるのか、そもそもどのロボットがどんな現場に向いているのか…など、人手不足に悩んでいる導入担当者の方は必見の内容です! ◾️ 物流の現場で活躍し始めたロボットたち 物流業界はここ数年で、慢性的な人手不足に陥っています。雇用する人材の確保に苦労しているのは、どの物流企業も共通している悩みなのです…。 そんな状況を改善しようと、物流の自動化、効率化、省人化、省力化をキーワードに、この数年で急速に開発と導入が進んでいるのが「物流ロボット」です。 実は、日本だけでなく物流の労働力不足は世界的に深刻化です。この状況を背景に、物流ロボット市場は急成長を続けていますインドの市場調査会社The Insight Partnersは、世界の物流ロボット市場は、2018年の43億5620万米ドルから、2027年までに202億9340万ドル(約3兆1000億円)にまで拡大するという予測を掲載したレポートを発表しています。 また、2019年から2027年にかけての年平均成長率は19.1%に及ぶとも試算しています。 ● 関連記事: 物流ロボットの世界市場:機能別、業種別、種類別の分析と予測 > 特に今年はコロナ禍のなかで、ECの需要がグンと高まり、かつ現場スタッフの手数が不足するという中で、現場への負担がさらに大きくなっており、日本国内でも流通倉庫への自動化や、協働ロボット導入のニーズは、より加速しています。さらにDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進するような企業環境も、ロボット化の流れを後押ししているのです。 すでに数年前から先行している国内外の企業の例を見てみましょう。物流ロボットを早期から導入しているので有名なのはAmazonですね。導入しているロボットのタイプは、GTP(Goods To Person)と呼ばれるものになります。ピッキング作業者のところまで、注文があった荷物が格納された棚ごと運ぶ、いわば「移動棚ロボット」です。 米国の小売大手であるウォルマートでは、オンライン食品オーダー用のピッキングロボットを2018年に導入し、同社のEC倉庫に導入。物流の効率化に大きく貢献しているそうです。 世界的な物流企業でもあるDHLの倉庫で起きた改善の事例はドラスティックです。3社のロボットベンダーと提携し、ロボットアーム、ピッキングロボット、運搬ロボットなど、複数の種類の物流ロボットを研究開発しています。その投資額は年間3億ドル以上! すでに米国内の多くの拠点で物流ロボットが導入され、物流倉庫のロボット化が進んでいるようです。 ● 関連記事: ロボットが倉庫内作業を効率化する未来――Amazon・DHL・Walmartの物流改革 > また、世界中で注目され年々シェアが伸び始めているのが、オートストアで知られている自動倉庫型ピッキングシステムAS/RS(Automated Storage and Retrieval System)です。倉庫内の商品を高密度で収納し、グリッド上に動くロボットが入出庫を行うストレージシステムです。限られたスペースでも収納容量を圧縮し、レイアウトの自由度を高くできる特徴があり、倉庫自動化にもっとも近いシステムです。やはり在庫量が多く、多品種少量のロングテール品を扱う通販業界や、メーカーのパーツセンターなどに最適なシステムと言われています。 一方、自立走行型の物流ロボット「AMR」(詳細は後述)の導入も進んでいます。GTP型ロボットや、オートストアは、導入するのに広大なスペースが必要になりますが、協働ロボットのAMRは既存の固定棚の間を自走してくれるため、大きな設備投資が必要ないのが特徴です。国内の物流最大手企業である日本通運では、2020年6月から一部の流通倉庫内で、現場スタッフと協働できるAMRを導入。現在試験運用を始めており、近い将来、全国にある流通倉庫への段階的に導入することを目指しています。 ● 関連記事: 日通、倉庫向け協働型ピッキングソリューションの本稼働を開始 > ◾️物流ロボットとはどんなもの? こうして国内外の物流トップ企業が急速に推し進めている現場へのロボット導入ですが、そもそも「物流ロボット」ってどんなロボットがあるのでしょうか。その定義を確認しておきましょう。 例えば、同じ「産業用ロボット」として思いつくのは、自動車生産ラインなどで使用されているロボットアームです。ベルトコンベア沿いに配置され、生産ラインを完全無人化し、数多くのパーツを精緻かつ大量に組み込む作業を担っており、全体の生産効率を飛躍的に高めています。 ロボットアームは生産ラインの中に固定され、人が近づけないよう、柵で囲まれた中で仕事をしています。ラインが完全無人化されているので、人は管理と操作に集中できます。言い換えれば、人と協業することを前提に作られていません。 ● 安川電機製ロボットアーム:アスクル ロボットアームが技術進化を遂げる一方で、完全無人化の環境ではなく、「人が働く環境の中」で、「人がやっていた作業を受け持ち」、省力化、省人化というキーワードで、「人とともに働く」=協働ロボットにも強いニーズが高まりました。たとえばマテハン(マテリアルハンドリング)機器として、保管したりモノを動かしたりするようなシーンです。この場面で活躍すべく、「AGV」(Automatic Guided Vehicle)です。初期のAGVは、床に貼られた磁気テープなどに沿って動く無人車両が主流でした、その後、画像認識やレーザー誘導で動くものも開発されました。(厳密にはAMRになる) ● AGV導入事例:トラスコ中山 その後、AGVの進化型として、磁気テープによるコースガイドなどの誘導を必要としない、自律走行搬送ロボット「AMR」(Autonomous Mobile…
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Authors: Alankrita Pathak and Dhananjay Sathe The Current State of Multi-Robot Communication with ROS1 In the ROS1 world, all relevant ROS nodes form a fully connected communication graph with peer-to-peer data transfer mediated by a single point of discovery (ROS master). It is a reliable approach when dealing with…
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