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国際物流総合展2022で体感!
物流DX & 物流ロボットの最新動向(前編)

日付: 2022-10-27
カテゴリー: イベント, ブログ

アジア最大級の規模となる物流・ロジスティクスに関する展示会「国際物流総合展2022 Logis-Tech Tokyo 2022」が、9月13日から4日間の日程で、東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催されました。

物流システム機器や情報システム、サービスなど、最新の物流ハードとソフトが集結するこの展示会。ネットの情報収集だけでは知り得ない、リアルイベントだからこその貴重な情報も多いため、多くの来場者&出展者で賑わっていました。

今回から前後編の2回にわたって、この国際物流総合展の様子をレポートします。

前編では、展示会全体についてご紹介していきましょう。

物流DXへの注目度高し! 活気あふれる展示会場

コロナ禍でますます加速化したEC市場の拡大により、運ぶ物量は激増していながら、深刻な労働力不足、労働環境の改善、低炭素物流への対応…などによって、物流分野での省人化、省力化はもうすでに待ったなしのところまできています。

そんな背景もあるからか、今回の物流総合展の4日間の来場者はなんと6万人と過去最高に。その開催スケールも昨年より格段にアップしていました。
広大なビックサイトの東ホールをすべて使っての展示で、デベロッパーや大手メーカーによる巨大なブースも多数。大型輸送機械やロボットが動くさまは迫力満点で、全体に活気があったのが印象的でした。

やっぱり、リアルな展示会はいいものですね。現物のロボットが魅せる動きがつぶさに観察でき、具体的なコストや運用に関する情報収集、具体的な商談まで、ネットだけではわからない、生の情報が一挙に入手できる貴重な機会です。

目玉はやはり物流ロボット&物流自動化の関連ブース

さて、来場者が多く注目していたブースのほとんどが、「自動化」「省人化」に関する商材の出展を行っていました。「物流自動化」は、いまや物流業界の課題解決の一丁目一番地。中でもすでに実績を残している物流ロボットは、この展示会でもメインストリームにいるのを感じました。
AGV、AMR、ピッキング用ロボットハンドといった多くの物流ロボットは、実際に動く現物を確認できるのはもちろん、すでに導入して成果を上げている企業の実例展示なども多く見られ、より詳細な話を聞く来場者で活気づいていました。

また、今回は大手企業の大型展示ブースも目立ちました。なかでもGTP、フォークリフト自動運転などには、多くの来場者が集まっていた印象。ピッキングや協働ロボットとの連携をデモ展示しているのも多く見られ、多くの来場者の注目を集めていました。
なかでも来場客が多く、注目度が高かったブースをいくつかご紹介しましょう

●VisionNav Robotics 自動フォークリフト

香港大学と東京大学のチームが共同設立した無人フォークリフト専業メーカー。高度なセンシングとビジョン技術で高い自己位置認識能力を持っています。実際に荷物がのるバスケットをピックアップして移動し、トラックに荷物を運び入れるデモでは細かな位置修正などの様子も見られました。

●カワダロボティクス 「NEXTAGE」

協働ロボットとしてのロボットアームやピッキングロボットの出展も多くありました。ラインで出荷される現場などの省人化はこうしたロボットの役割が大きいでしょう。こちらではヒト型ロボット「NEXTAGE」による、箱詰め自動化デモ。チューブ状の商品も小さな箱へ、アームで器用に封入して梱包していました。

●FANUC CRX-25iA

こちらはもっと大型の協働ロボットアーム。25㎏の荷物をパレットにキレイに積み込んでいく「パレタイジング」を得意とするロボットです。箱をピタリと吸い付けて動かす様子は圧巻でした。

さてピッキング用の自律走行型ロボット=AMRは、今回の会場ではかなり注目度が高いジャンル。いくつかの既存メーカーはこれまでの通常サイズのAMRに加え、特にサイズの大きな商品に対応した大型の新型AMRや、特徴のあるAMRを出展していました。

●ソフトバンクロボティクス 配膳・運搬ロボットKeenbot

同社は今やファミレスなどで身近な存在となった配膳ロボットで、世界トップクラスのシェアを誇っています。その多くを開発してきた基礎技術を背景に、物流向けのAMRを提案しています。大容量の配膳・下げ膳に対応したこのKeenbotは、1段あたり10kgの重さに耐えられる棚が4段搭載しており、精密機器工場などでもすでに活躍しているそうです。

●寺岡精工 自律走行式ピッキングカート「PKGA-4400」

精密な「秤」で有名な寺岡精工が自社開発したAMRは、商品重量を計測して正確に数量を割り出す機能を搭載! AMRは少しサイズが大きめのカート型で取り回しに制限はありそうですが、ピッキングするだけで、検品まで完了してしまうという素晴らしい機能です。

大型商品を扱える新型AMRが初披露されたラピュタロボティクスブース

さて、ラピュタロボティクスのブースも、大盛況。

ラピュタPA‐AMRが、ピッキングアシストロボット市場で、売上シェアが国内No.1となっているということもあり、その動きをひと目見ようと、導入の検討を進めている関係者でごった返していました。人気の理由のひとつが、「現場を止めず、環境を変えずに導入可能」であること。導入からピッキングの生産効率を2倍にまで引き上げている実例もあることから、その詳細を知るためにかなり突っ込んだ商談をしている姿も見られました。

もちろん、協働型ピッキング・アシストロボット「ラピュタPA-AMR」の実機デモでは、4台のAMRが棚の間を、来場者とスタッフをすり抜けながら、ピッキングアシストする作業風景を再現!

さらに今回は、靴など大型の箱を扱うEC倉庫などでニーズが多いことから、大型のボックスを複数個運べるスペックをもった新型AMRが初展示!
「ラピュタPA-AMR XL」と名付けられたこの新型機は、最大75リットルのオリコンに対応し、搭載オリコンのサイズも自在に変更可能で、特にシューズや、アパレルなどの大型商品に向いています。開口部が正面に向いているので、商品が入れやすく、また画面やスキャナーも使いやすい位置に設置されており、上背のない女性でも楽に作業しやすく作られています。

このラピュタロボティクスブースでは、パートナーであり、ドイツのコンサルタント会社、ローランド・ベルガーの小野塚征志さんによる、物流DXの最新動向についての講演も行われました。
これが非常に興味深い内容だったので、後編で文字数を割いて、詳しくお伝えしようと思います!

●おまけ:電動キックボード

法改正案でも「原付扱い」されることが1話題の電動キックボードは、広大な工場内の移動に使うための提案とともに登場。1台14万円前後になるとのことで、駐輪場で充電できるデモも行われるなど、物流総合展らしい展示でした。ぜひ次回は広大なホールの各ブース巡りで、試乗できるとうれしいですね!

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物流現場の経験と語学力を活かし、ラピュタロボティクスでフィールドエンジニアとして活躍する春本さん。非IT業界からの転職ながら、技術を学び、現在はチームリーダーとしても奮闘中です。自身の成長とやりがいを感じながら、より強いチームづくりを目指しています。ラピュタで働く“リアル”を、ぜひご覧ください。
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